TOP>結納と顔合わせの基礎知識>結納について知る>結納のマナー講座(5)

結納のマナー講座(5)

2015年01月30日(金)

結納のマナー講座5 これで安心、結納の進め方を予習しよう!その2

「略式結納」の進め方についての2回目です。今回は女性から男性への結納返しの納め方から婚約記念品の披露、その後の結納品の取り扱い方法などについてまとめてみます。

女性から男性への結納品

結納は「交わすもの」という考え方をする関東式では、女性側からも男性側へ、同等の結納品か、もしくは男性より2品ほど少ない点数の結納品を贈ります。

関西式では結納返しをしないという風習のところや、「袴料」、「のし」、「末広」という3点程度の品で結納返しを用意するところもあります。

いずれも、女性から男性へ贈るときは青や緑色の色紙を使った結納返しが一般的です。

渡し方は男性側から贈るときと同じで、女性の母親が男性側へ結納返し、もしくは目録を手渡し、女性の父親が「これは〇〇(女性の名前)からの結納返しでございます。幾久しくお納めください」などと口上を述べます。また、この際に女性側の家族書も一緒にお渡しします。

受け取った男性側は内容を確認し、「結構な結納返しをいただき、ありがとうございます。幾久しくお受けいたします」などと口上を述べ、女性側へ受書を渡します。

婚約記念品の披露

婚約記念品を用意しているときは、ここで披露します。

「本日は皆さま方に、多大なるご配慮をいただき、このような素晴らしい結納式を執り行うことができました。この喜ばしい機会を記念して、持参いたしましたエンゲージリングをここで披露させていただきます」などと、男性本人から一言、挨拶があるといいでしょう。

指輪は男性が女性の指にはめます。女性から男性へも腕時計などの記念品があるときもここで披露します。

結納より前に男性から女性に指輪を渡しているときも、ここで「婚約記念品としていただいた指輪です」と披露しましょう。

お開き

結納の最後に、「これにより2人の婚約が成立いたしました。これからも、どうぞよろしくお願いいたします」や「無事に結納を納めることができました。本日は誠にありがとうございました」など、男性の父親が結びの口上を述べます。

続いて女性の父親が、「こちらこそ誠にありがとうございました。今後とも末永くよろしくお願いいたします」など返礼の口上を述べます。

その後、2人からも「ありがとうございました。今後ともご鞭撻(べんたつ)のほど、どうぞよろしくお願いします」など感謝の言葉を述べてもよいでしょう。

これで結納は終了となります。この後、歓談や記念写真の撮影などを行い、必要に応じて祝い膳を囲んで両家の親睦を深めるのもいいですね。

結納後の結納品はどうするの?

いただいた結納品や結納返しは結婚式当日までは床の間に飾ります。床の間には、「松竹梅高砂」や「鶴亀松竹梅」といったおめでたい掛け軸をかけ、挙式より前にいただいたお祝儀袋も一緒に飾っておきます。

場所を取って困るようであれば、結納後、数日間はそのまま飾っておきますが、その後は一度片付け、再び結婚式前に飾ってもよいでしょう。

するめやこんぶなどは、水引飾りだけを飾っておけばよいので、中身は早めに食用として使います。お酒は結婚式まで飾る必要はなく、結納後の食事の席でいただいても構いません。

結婚式当日は、誰も家にいないとしても、お祝いとして必ず結納品を飾っておくのがしきたりです。

結婚式のあと、結納品を保管しておく人もいますが、不必要なものは処分して構いません。水引など使える物は再利用するのもおすすめです。役割を終えたものなので、処分したいときは処分しても問題はありません。せっかくいただいたものなので、処分するのは気が引けるというときは、神社に納めて燃やしてもらいましょう。

目録は、結納品の明細書ともいえる大事なものですから、記念として大切に保管しましょう。

2回に分けて、「略式結納」の進め方についてまとめました。実際のところ、地域によって風習の違いが大きく、一概にスタンダードな進行方法というのはありません。どのような進め方で行うか、事前に家族間で話し合いをして、結納当日を不安なく迎えられるようにしたいですね。

0 0 0 0