普通ならば幸せの絶頂にいるはずの婚約時ですが、マリッジブルーに悩まされる人は少なくありません。通常は一時の気の迷いが多く、ほとんどの人が次第に前向きになってゆくものですが、繊細さゆえにどうしても乗り越えられず、結婚自体を白紙に戻してしまう人もなかにはいます。今回は残念なことにパートナーがマリッジブルーから脱出できずに、婚約破棄を告げられてしまった事例を、原因別にそれぞれご紹介します。
結婚は人生の一大イベント。新しい住居で、新しい人と暮らすことになるので、生活様式も大きく変わりますよね。そのことにまるで別の人間になるかのような気がしてしまう人もいます。ここで紹介するのは「絶対に失敗できない!」と気持ちを強く持ちすぎるがあまり、プレッシャーにつぶされてしまった事例です。
「一緒に暮らし、これからの人生を一緒に歩いていけることを私はとてもうれしく、誇らしいと思っていましたが、パートナーにはその言葉がとても重く聞こえてきたようです。式の準備をしていくうちに元気がなくなっていき、ある日絞り出すように「婚約をやめたい。」と告げられました。あまりに憔悴しきっていたので、責めることはできませんでした…。」
「私の転勤をきっかけに結婚することになり、挙式後は県外に新居を構える予定でした。最初はついてきてくれるといったパートナーも、いざ迫ってくると新しい場所でやっていく自信がなくなってしまったようです。」
マリッジブルーは女性に多く見られます。元々情緒が細やかであることに加えて、姓や仕事ががらりと変わることが多いので余計に不安定になりがちです。それでもがんばろうとしているけなげなパートナーでも、身体が心についていかなくなってしまうこともあります。
「婚約直後から、パートナーの様子が目に見えておかしくなっていきました。風邪ひとつひかなかった人なのに何日も寝込んだり、会っても顔色がとても悪かったりしました。結婚準備の疲れからかと思っていましたが、結婚への不安から夜もろくに寝ていなかったようです。「こんな体調では結婚できない。」と突然言い出されました。」
「プロポーズをしてからデートで食事に行っても全然食べない。みるみる内に痩せて小さくなりました。それも結婚式にむけてダイエットしているのかと思ったら、どうも結婚のことを考えると「食べない。」ではなく「食べられなかった。」ようです。ひとりでは生活するのも困難になるほど弱ってしまい、婚約破棄しようと言われました。」
婚約して大好きな人と一緒にいられるはずなのに、いざ結婚準備となると変わってくるのがパートナーの家族。気が合えば何も問題はないのですが、価値観や家柄の違いに辟易し、ふさぎこんでしまうこともあります。家族に対する不満は、パートナーにも伝えにくいことが多いため、気がつけば鬱憤がたまってしまい、取り返しのつかないことになる場合があります。
「私の両親は「女性の結婚後は家庭に入って当たり前。」という古い考え方の持ち主。それでも私はそんなことを気にせずに、彼女の好きにすればいいと伝えていました。でも、相手は信じてもらえず、婚約挨拶の時に両親に「家庭に入るように。」と言われたことをいつまでも気にしていました。「会いたくない。」と泣かれてどんどん会う回数が減っていき、久しぶりに会ったときに結婚はやめようという話になりました。自分の言葉でなく、両親の言葉を信じられていたことがショックでした。」
「更年期障害で、ヒステリー気質な母親。同居するわけでもないので、うまくやっていけるだろうと思っていましたが、パートナーは「姑にいじめられる。」と悲観的になり、家族の話をするたびに情緒不安定に。ある日、喧嘩になり一方的に婚約破棄を告げられました。自分ももっと冷静になればよかったと反省しています。」
いかがでしたでしょうか?マリッジブルーとひとことで言っても、症状は千様万別です。症状に気づかず、フォローしてあげられなかったことが原因で婚約破棄を告げられてしまったケースが多く聞かれました。お互いため込まずに、きちんと向かい合えるような関係を築いていきましょう。