人生の大きな変わり目である結婚。入籍と同時に新しい戸籍ができるのにともない、いろいろな手続きが必要となります。新生活をスムーズにスタートさせるために、何をしなければならないのかきちんと整理して知っておくことが大切です。たくさん同じような書類を書いたり届けを出しにいったりとめんどうな作業が多いですが、これを機会に今の自分を見直すよいチャンスでもあるのです。手順よく手続きを進めながら、契約内容の見直しや必要なものであるかどうかなども検討し、新生活の基盤をすっきりと整えていきましょう。
結婚が決まったら、入籍前、つまり戸籍がかわる前にやっておくべきことは、意外とたくさんあります。お勤めをしている人は、まず勤め先への報告です。結婚を機に転職、退職をする人もいることでしょう。今の勤め先をやめることに決めた場合は、まず早めに上司に報告し、周りの人たちに迷惑がかからないよう、引き継ぎの期間なども考えてやめる時期を決定します。会社によっては辞める何日前から辞表を受け付けるなどといった規定があったり、辞表の書式が決まっていたりするので、あらかじめ調べておきましょう。継続して働く場合にも、家族の形態がかわると保険や年金、家族の扶養の手続きなど会社側が行う手続きがたくさんありますので、事前に伝えておかなければなりません。休暇を申請する予定の人はその旨の調整も忘れずに。
新婚旅行はどうでしょうか。どこへ行くか、どんな宿に泊まるか楽しく考えることがいっぱいですね。海外への新婚旅行を計画しているおふたりはパスポートの準備を。結婚して戸籍がかわっていますから、新しい住所と氏名のパスポートが必要となります。切り替えの場合も新規発給の場合も、通常、申請から発行まで1週間程度の日数がかかります。いざ出発というときになってパスポートがない!というようなことのないように余裕をもって手配しておいてください。国によってはパスポートの残存期間についての規定があるところもありますので確認が必要です。また、婚姻届の提出時期によっては、旧姓のままのパスポートでもよい場合があります。詳しいことは各都道府県の旅券発行窓口で確認してください。
住所や氏名が変わった際に届け出が必要なものはたくさんあります。健康保険や年金といった公的機関への届け出とあわせ、新しい生活が始まるとともに日常の生活で必要な手続きを進めていきます。入籍後、一番はじめにしておきたいのは運転免許証の記載事項変更です。運転免許証は写真がついていますので、銀行や生命保険といったきちんとした本人確認が必要となる届け出に有効な身分証明の書類となります。新居の所轄の警察署で手続きしてくれますので、必要なものを事前に確認して最初に手続きしてしまいましょう。運転免許証が新しくなったら、次は銀行への届け出を。このタイミングで新しく銀行印を準備するのもよいでしょう。そのあとはその口座を使っている各種料金の引き落とし先や生命保険の名義変更へと進めていきます。
忘れがちなのがクレジットカードの氏名変更です。クレジットカードを使用しサインが必要となった場合、カード名義は古いままなのに新しい名前でサインをしてしまうといった事態はさけたいものです。特に海外への新婚旅行を考えている人で、パスポートを新しい名前で取得してある場合はクレジットカードの名義変更も必ず行っておくようにお勧めします。海外でパスポートとクレジットカードの名前が一致しないとトラブルのもとになりかねません。
ひとつひとつ丁寧に手続きを進めていくうちに、新しい環境にもだんだんと慣れていきます。新しい名前も新しい住所も気がつけば、すらすらと書けるようになっています。新しい生活のイベントの一つとして、このたくさんの手続きも楽しんで進めていきましょう。