結婚にかかわることで何かしていただいたら、なるべく早くお礼状を出します。結婚式が終わった後すぐに新婚旅行に出発するようであれば、帰ってきてからでもかまいませんが、1ヶ月以内には出せるように準備しておくことが大切です。丁寧に感謝の気持ちを添えて送るようにしましょう。
頭語と結語をきちんと入れ、文面には感謝の気持ちと、今後の長いお付き合いを願う内容を書きます。
頭語と結語の組み合わせ例としては、「拝啓・敬具」「謹啓・謹言」などありますが、かわりに時候の挨拶を入れてもかまいません。ひと月ごとに異なった挨拶があるので、きちんと季節や時期にあった内容のものを書くように気をつけます。
次に、自由に感謝の気持ちなど書いていきます。お祝いの品を頂いている場合は、使った感想や頂いて嬉しかった気持ちを書くのもいいでしょう。続いて、今後も末永くお付き合いをしたい、見守ってほしいという意味合いの文を入れます。最後に相手の健康を思いやる一文を入れるのもいいですね。
署名は必ず夫婦二人分連名で入れるようにします。
基本的な書き方については、誰に対しても共通ですが、内容についてはお礼状を送付する相手によって変えた方がよいでしょう。
それぞれの具体的なお礼状の例について紹介します。
・結婚式に参列して頂いた方へのお礼状の例
「早春の候、皆様におかれましては、ますますご健勝のことと存じます。
先日はご多忙中にもかかわらず、私どもの結婚式にご出席頂きまして誠にありがとうございました。あたたかい励ましの言葉やサプライズの出し物など、私どもの式を素晴らしいものにと工夫を凝らしていただいたこと、感謝の念にたえません。特に○○様の私の物真似は大いに会場を湧かせてくださいました(○○君の式のときは…楽しみにしていて下さい)。
まだまだ未熟な二人ではありますが、明るくあたたかい家庭を築いていけるよう邁進してまいります。今後とも、変わらずご指導いただけますようよろしくお願い申し上げます。これからもしばらく寒い日が続きますが、皆様どうぞご自愛くださいませ。
平成○○年○月吉日 (連名にて二人の署名)」
記載する日付は、「○月吉日」としても、送付する日付にしてもかまいません。結婚式内のイベントで活躍してもらったことがあれば、そのことも忘れずに書き入れましょう。親しい相手であれば少しくだけた文面でも大丈夫です。
・祝電や祝辞を頂いた方へのお礼状
「謹啓 ○○様におかれましては、お変わりなくお過ごしのことと存じます。
先日は私どもの結婚式にご出席いただき、また、あたたかな励ましの祝辞をいただきまして誠にありがとうございました。
○○様のお言葉にありましたように、「3つの袋」と「胃袋」もあわせて大事にしてがんばっていきたいと思います。
至らないところの多い二人ですが、今後ともどうかあたたかく見守ってくださいますようお願い申し上げます。 謹言
平成○○年○月吉日 (連名にて二人の署名)」
実際にいただいた祝電や祝辞の言葉の中から引用して書くことで、大切な相手に向けて書かれたものと感じられる文になります。
・結婚祝いを頂いた方へのお礼状
「拝啓 新緑の香りがさわやかな季節になってまいりました。
○○様におかれましては、お変わりなくお過ごしのことと存じます。この度は、結婚のお祝いを頂きまして誠にありがとうございました。いただいた○○を早速玄関先に飾らせていただきましたところ、新居にしつらえたようにぴったりで、夫婦二人とても喜んでいます。なお、ささやかではありますが、内祝いの品をお送りいたしましたのでお納めください。
まだまだ至らないところの多い二人ではありますが、今後とも変わらずご指導のほどよろしくお願い申し上げます。
お近くにいらっしゃる際には、ぜひ新居にお立ち寄りください。 敬具
平成○○年○月吉日 (新居の住所) (連名にて二人の署名)」
いただいたものについて、きちんと使った感想を書くとオリジナリティが出ていいものになります。
・お祝いを貰ったが挙式予定がまだ先の場合
「余寒の候、○○様におかれましては、ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。
先日は結婚のお祝いとして、結構なお品を頂きまして誠にありがとうございました。実は○○メーカー製品は私どもがずっと好んで使っていたもので、挙式後には早速毎日の朝食に使わせていただこうと二人で話しております。ささやかではありますがお礼の品をお送り致しましたので、ご笑納ください。まだしばらく厳しい寒さが続きます、どうぞご自愛くださいませ。
平成○○年○月○日 (連名にて二人の署名)」
相手が結婚式に出席予定の人であれば、御礼のお電話のみ先にしておいて、お返しの品は式の引き出物でもOKです。出席されない場合は、お祝いをいただいてから1ヶ月以内を目安にお返しの品を送るようにします。お祝いをいただいた時と同様、使った感想やどう使う予定かを書くと、同じような文面にならずに済みます。
夫婦二人で新しい家族としての門出を迎え、最初に出すお礼状です。他の人と同じ文になってしまわないよう、具体的なエピソードとあわせて感謝の気持ちを述べるのがポイントです。