共働きかどうかに関わらず、家事の分担やクオリティについてのもめごとは、夫婦にとってつきものとも言える問題です。お互いに助け合って暮らしていくためのコツは、どんなところにあるのでしょうか。
こちらは、女性に多く見られる結婚後の悩みです。働いている時間帯はおなじ、あるいは自分の方が帰宅時間が遅いのにもかかわらず、夫は何もしてくれない。土日は自分だけが溜まった家事に追われ、夫は趣味のために出掛けっぱなし、という話も聞かれます。
こうした状態が発生しやすいのは、家事をしない方の配偶者が、結婚までの期間ずっと実家で生活してきていて、家事をしないのではなく「できない」可能性が考えられます。また、家では自動的に出てきた食事や洗濯済みの衣類について、結婚後にも全く疑問を抱いていないのかもしれません。まずは、「妻は母親ではない」という部分から話し合ってみてはいかがでしょうか。
相手が家事が「できない」ことに気付いたら、「できる」ように教える必要があります。まずは簡単なところからスタートするとともに、自分の負担が大きく辛いという事実を、きちんと伝えてみて下さい。やってくれない、気付いてくれないと思っているだけではなかなか改善されないのが家事分担です。具体的に指示をしなければ、本当に気付かない男性も多いので、まずは小さな事からでも頼んでみましょう。
毎日口にする料理の味は、それぞれの育った家庭が異なるために、感覚の違いが生じやすいものです。とはいえ、人の作ってくれたものに対して「文句ばかり言う」状態は、あまり正常とは言えないかもしれません。
手作りの料理に文句を言う人の多くは、自分自身では調理ができません。高飛車ですが「アドバイスしてあげている」と思っていることもあります。食事以外のことでも同じ傾向がみられるなら、料理の味とは関係なく、二人の間の関係そのものの問題ですから、話し合ってみることが大切です。
ただし、稀にあるのが、料理の腕前が残念ながら本当に良くないというケースです。結婚までにあまり料理をしたことがなかったな場合は、味見をする、レシピに忠実に調理をするなど、基本的なところから注意が必要です。
食べる側のモラルが問われることもあり、作る側の腕前に問題があることもある。判断の難しいことではありますが、話し合いや料理教室の活用などで、解決に向けて前に進めると良いですね。
子供の世話は女性の仕事、と決め込んでいる男性は今の時代でも多いもの。実際に子供を産む女性とは異なり、父親としての心構えができていない人、あるいは「世話は自分の仕事ではない」と思っている人、いろいろなタイプが考えられます。夫婦間の話し合い不足からも、こうした悩みに繋がってしまうことがありますので、仕事・子育てと忙しい日々の中でも、しっかり会話をする時間を持つようにしてみてはいかがでしょうか。
「協力してくれない」と漠然と考えていても、「何をしたらいいのかわからない」と思われているのかもしれません。して欲しいこと、手伝って欲しいことを具体的に伝えて、負担の軽減をはかるところからスタートしてみて下さいね。もちろん、根本的な考え方や感覚の違いがあるときには、じっくり話していく必要があるでしょう。子供と一緒に、親としても成長してもらえるように、真剣に向き合いたい問題です。
結婚後の悩み、「家事について」を3つの視点から紹介させていただきました。事前に話し合っていても、なかなか思い通りにはいかないことの多いポイントですが、お互いを思いやる気持ちを持っていれば、克服することも可能です。家事の分担は「苦しみを分け合うこと」ではなく「助け合って生活すること」です。お互いに押しつけ合いにならないよう、やさしさを心掛けてみて下さい。