結婚の約束をした二人が、いよいよ結婚へ向けての準備を始めるにあたっては、まずお互いの両親に挨拶をし、結婚を承諾してもらわなければいけません。たとえ既に面識のある場合でも、いざ婚約の挨拶となると緊張してしまうものです。婚約の挨拶に向けての準備をして当日の流れをイメージしておくことで、失敗のない挨拶をすることができますね。婚約の挨拶は男性の場合と女性の場合では多少心がけることに違いがあります。ここでは男性の場合、女性の場合それぞれの当日の流れを紹介します。
これは男性の場合も女性の場合も同じですが、約束時間の5分前から時間丁度を見計らうようにしましょう。遅刻はもってのほかですが、早すぎるのも相手の準備の関係上失礼です。駅についたタイミングなどで相手にメールなどで一報をいれておくと両親も到着時間が予想できるのでよいでしょう。
もしコートなどを着用しているようでしたら、玄関に入る前に脱いでおきましょう。また携帯電話は電源を切っておくかマナーモードにしておくことを忘れないようにしましょう。
玄関に入ったら両親よりも先にこちらから挨拶をします。
男性の場合は、
「はじめまして、○○さんとお付き合いさせていただいております、○○です。本日はお時間をいただきありがとうございます。よろしくお願いします。」
など、大事な話をしにきたという覚悟を示すのが良いでしょう。
女性の場合はもう少し控えめな挨拶が好印象です。
「はじめまして、○○さんとお付き合いさせていただいています、○○です。よろしくお願いします。」
その後「どうぞ」と勧められてから「お邪魔致します。」と言って上がりましょう。上がったら靴を揃えることを忘れないようにします。
基本的に入口に近い方の下座に待機し、両親に席を勧められてから「失礼します。」と言って腰かけます。持ってきた手土産はこのタイミングで渡します。その際袋から出して渡すのがマナーです。「つまらないものですが」というセリフではなく、「お好きだとうかがったので」とか「どこそこの○○で、とても美味しいので召し上がってください」などの言葉を添えると、その後の会話の糸口にもなります。その後改めてきちんと自己紹介をします。
さて、ここからがいよいよ本番です。婚約の挨拶は後回しにせず、まず先に済ませましょう。それまでは出されたものにも手をつけません。後回しにしてしまうと中々タイミングがつかめず、かえって気まずい空気となってしまいます。まずは目的を果たすことが肝心です。
男性の場合はきちんと背筋を伸ばし、両親の顔をしっかりと見て、彼女と結婚したいという意思を伝えます。用意してきた言葉を誠実に話し、頭を下げてお願いしましょう。
女性の場合は彼から両親に「彼女と結婚したいと思います」と話してもらうようにしましょう。そして女性は改めて「よろしくお願いします。」と頭を下げます。
やはり女性はあくまでも控えめにして、主導権は男性に持ってもらう姿勢が両親から見て信頼ができ好印象です。
両親からの結婚の承諾が得られればその後は和やかなムードとなるでしょう。しかし緊張が解けたからといって調子に乗りすぎないように気をつけましょう。
男性の場合は勧められたからといってお酒を飲みすぎてしまい、大失敗をしてしまったという例も少なからず耳にします。
女性の場合はしゃべりすぎず彼を立てるという控えめな態度で一貫します。両親からの質問に答えたり結婚式の予定や今後の生活のことなど、これからのことを話題にするとよいでしょう。その際の「こう決めたから」という話ではなく、両親と一緒に考えるという姿勢が大切です。
訪問した時間にもよりますが、夕方4時~5時までには失礼するようにしましょう。遅くなると夕食の準備の時間にかかってしまい、迷惑です。また両親にとっても緊張する1日ですので長すぎる滞在はお互い疲れてしまいます。3時間ほどの滞在が無難でしょう。
帰宅のタイミングは男性の方から声をかけるようにします。事前にどの位のタイミングで、という事は決めておくとスムーズです。
席を立つときに女性の場合は片付けを「お手伝いいたします。」と声をかけるようにします。その時に断られたら素直に「すみません」と言って引きましょう。キッチンに入ることは人によっては嫌がる場合もあるので、これから先付き合っていく中で距離感がわかるようになればよいでしょう。
席を立ち、二人揃ってもう一度「今日はどうもありがとうございました。必ず幸せになりますので、末永くどうぞよろしくお願いいたします。」などと付け加えて頭を下げます。
帰宅後に改めて電話かメールで帰宅した旨とお礼の挨拶をしましょう。